【美の多様性】日本やアメリカ、海外のさまざまな“美人”

 

1927年の9月21日、銀座の三越呉服店で、日本初のファッションショーが行われた。
ということで、きょうの記念日は「ファッションショーの日」。

それから約100年後、日本で最も美しい女子大生を決めるコンテスト、「ミス・オブ・ミス 2023」が国立代々木競技場の第一体育館で開催されたのだった。

モデルプレス(2023.03.05)

“日本一美しい女子大生”決定 龍谷大学・宮本李菜さんがグランプリ<ミスオブミス2023>

全国の大学で行われたミスコンで、1位と2位になった女性が「ミス・オブ・ミス」の大会に出場することができる。
そして、その中で日本一に選ばれた宮本李菜さんのご尊顔がこちら。

 

こうした世界とは、一切縁のなさそうなネット民の勝手な感想がこちら。

・普通に可愛い
・街ではマスクしてSNSでは加工しまくりだから、こういうガチの美人コンテストは今後貴重だろうな
・ファイナリストが似たような顔ばっかり
審査員の好み?
・こういうのは三位ぐらいの方が良いのでは
・執事にセバスチャンいそう
・「応募した中で、日本一」って言わないと

 

アメリカでもこうしたミス・コンテストは行われているが、価値観や見方は日本人とは違うようだ。
全米の各州で「ミス」が選ばれ、その代表が全国大会へ出場してミス・アメリカが決められる。
昨年、ニューハンプシャー州の代表になったのは、トランスジェンダー(身体は男性でも、自分の性は女性であると認識している人)の10代の女性だった。
ミス・アメリカのコンテストの歴史で、トランスジェンダーの女性が選ばれたのはこれが初めて。

 

 

この結果について、知人のアメリカ人女性に意見を聞くと、彼女はこんなことを言う。

こうしたコンテストで最も重要なことは「美の基準」だけど、自分にはそれが分からないから、この結果に賛成も反対もできない。
そもそも自分は関係ないから、このコンテストに関心がない。
ただ、最近のアメリカでは人種差別に対する批判が強まっていて、この傾向は「美しい」の概念にも影響を与えている。
関係者は口に出しては言えないけど、こうしたコンテストでは、いまは白人より有色人種の方が有利なことはまず間違いない。

そう話す彼女はベトナム系アメリカ人で、ミス・ニューハンプシャーの女性もベトナム系だ。

 

「美の基準」は本当にいろいろある。
数年前、3月8日の「国際女性デー」に合わせて、イランの映画製作者がこんなファッションショーを開催した。

*この投稿を紹介する文章は、フランス語で書かれている。
ショーが行われたのはきっとヨーロッパの国だろう。

 

 

貧しい農村にいて劣悪で困難な状況でも、子供たちを育てるために努力している女性が世界中にいる。
このショーの目的は、そんな女性たちにスポットライトを当てて、敬意を示すことらしい。
確かに、こういう「美」はあってもいい。

*この写真は合成という指摘もあるけど、訴えていることは同じだ。

 

最近、特に欧米先進国では、多様な価値観を認めることが尊重されているから、さまざまな「美しい」がある。
でも、日本の美の基準は画一的で、初めてファッションショーが行われたころと、「美人」の概念はあまり変わっていない気がする。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。